今、この記事を読んでいるあなたは
「帝王切開になりそう」
「帝王切開ってどんなのだろう」
「怖くないのかな」
そう思っているのだと思います。
今回は私が帝王切開を受け入れるまでの流れと、実際に赤ちゃんを産んでから感じたことをまとめてみました。
私の経験が少しでもあなたの不安解消につながれば、とても嬉しいです。
出産は「経膣分娩が当たり前」だと思っていた
初めての妊娠中。
『陣痛って下痢の100倍はお腹が痛くなるとか聞いたけど、そんなに痛いのかな』
『みんな会陰切開は怖くないって言っているけど、あそこが切られるんだよね…』
そんな風に、毎日出産の話を親や職場の人、友人から聞いて出産の想像ばかりしていました。
それがお腹の赤ちゃんが逆子で、治すために逆子体操を毎日やって、妊娠32週目から鍼灸にも週に3日通い続けてようやく正常位に戻ったのが妊娠34週目。
だけどまさか、妊娠36週目に再び逆子になるなんて、夢にも思いませんでした。
ちなみに再び逆子になったときは、昼過ぎに横になってうたた寝していたとき。
宅配便の配送の方がチャイムを鳴らし、慌てて飛び起きたときに赤ちゃんが「グルン!」とすごい勢いで回転したのが分かりました。
逆子が戻ったときと同じように、お腹が強くこすられてかなり痛かったです。
赤ちゃんも私が飛び起きたことで、きっとビックリしたのでしょうね。
産婦人科の先生は
「36週でまた逆子になるって、かなり珍しいんだけどね。
tomoさんの場合、赤ちゃんがまだ推定で2350gと小さめだから、回れるスペースがあったんだろうね」
と苦笑い。
妊娠が分かって、正常位だった妊婦健診がたったの1回…。
妊娠22週目からはずっと逆子だった赤ちゃん。
入院はもちろん、手術も初めて。
心の準備は何も出来ておらず、妊娠36週目の健診が終わってからは、毎日のように泣いては思い悩んでいました。
主人はというと、
とあっけらかん。
むしろ
と言う始末。
他人事と言えばそれまでですが、実際のところ旦那さんが言っていることはその通り。
ですが当時の私は「なんでそんな気楽に言えるの!」とブチギレして、ケンカを吹っかけていました(笑)
再び逆子を治す方法を調べ、実践する日々
妊娠36週で帝王切開がほぼ確実になった私。
妊婦健診が終わってからはずっと「逆子」「治す方法」「36週」…とひたすら検索していました。
それと同時に「帝王切開」についても調べましたが、とにかく手術が初めて。
しかも怖いことや痛いことは大の苦手。
注射すら大嫌いで、妊婦健診で採血のときは必ず見ないようにして、かつかなり痛いこと…
例えば足の小指を思いっきりぶつけたときのことを思い出して、ごまかしていました。
意外とそれ以上の痛いことを想像すると、耐えられるものですね(笑)
この時期は「要は帝王切開当日までに逆子が治ればいいんだから!」と、とにかく前向きに考えるようにしていました。
いろんな人のブログを読んでは、「この人もこの人も、37週とか帝王切開前日とかに戻ってる!だから私も大丈夫!」と根拠もないことを思ってみたり。
産休に入っていたので逆子体操も1日5回して、以前通っていた鍼灸にも相談。
毎日鍼灸に通い、「手足が少し冷えているかな」ということで、毎日朝夕、40℃のお湯をためて10分間手足を温めて血行を改善するように実行。
「本来であれば回れる週数ではないけど、お腹の赤ちゃんは小さいから回れるはず!」と信じて実践していました。
帝王切開については知識は得ておくものの、極力考えないようにしていました。
考え出すと怖さの方が勝って「なんで私がこんなことになるの」と思ってしまい、お腹の赤ちゃんに対して「あなたのせいよ」と言っているようですごく嫌だったからです。
緊急帝王切開で出産した元同僚の話を聞き、帝王切開を決意
妊娠37週に入っても、お腹の赤ちゃんの逆子は治らず。
「帝王切開になってしまうのかな」と思いつつも、親から「逆子でも下から産める病院とかもあるから調べてみたら?」と聞いては通える範囲にそんな病院があるのか調べてみたり、外回転術とかしてくれるところがあれば、そこに行ってみるべきなのか…と考えてみたり。
でも、もしへその緒が首とかに絡まっていて、外回転術をしたときに「赤ちゃんの首が締まって窒息することになったら・・・」と考えると、怖くてとても行けませんでした。
毎日モンモンと考えながら、逆子体操と鍼灸、冷え症改善のための手足の温めを継続していました。
そんなある日、以前より約束していた同僚・元同僚との3人でランチへ。
同僚Aは当時育休中、元同僚Bは2人目の子供を妊娠中でした。
仕事の話を皮きりに、子育てや妊娠中の話で大盛り上がり!
「妊娠中は便秘がひどくて痔になった!」「うちの子こんな悪さを覚えて、もう大変!」と言いながらもみんなで大笑い。
そんな中、「実は今逆子で、来週帝王切開の予定なんだ。でも正直嫌で…」と悩みを告白。
すると元同僚Bが「うちも1人目、帝王切開になった!4200gと大きくなり過ぎて、陣痛きたんだけど途中で頭詰まっちゃって(笑)」と話し出しました。
「緊急帝王切開になるって言われた時は怖い!嫌だ!絶対下から産む!って抵抗しちゃったんだけど(笑)
でも先生に『お腹の赤ちゃんが無事に産まれてくるために、最善な方法を取りましょう』って諭された。
『帝王切開で出してあげないと、このまま赤ちゃんが窒息してしまう可能性だってある』
『詰まった状態が長くなれば長くなるほど、無事に赤ちゃんが下から産めたとしても酸欠で脳に障害が出る可能性が出てくる』
『まずは元気な赤ちゃんを産むことが最優先!お母さん、一緒に頑張りましょう!』
そこまで言われて、ようやく帝王切開を受け入れたよ」
「私の場合は会陰切開もやってるから、出産後はお腹もお尻も痛くって、まともに座ることも立つことも出来なかった。
帝王切開しちゃったから、次の子も予定帝王切開が決まっているし、産めるのも3人になっちゃたし(笑)
だけど産んでから思うようになったけど、やっぱり無事に元気な赤ちゃんが産めるのが1番だよ!
怖さとか痛みとかは、本当にそのときだけ。帝王切開が嫌だっていう気持ちも。
産んで赤ちゃんを見れば、そんなのどっかに飛んでいったよ」
元同僚Bが笑いながら、だけどとても力強く話をしているのを聞いて、私は決心しました。
まず何よりも最優先なのは、お腹の赤ちゃんが無事に元気で産まれてきてくれること。
旦那さんが同じことを言ったときは他人事のように言っているとしか受け止められませんでしたが、今回は違いました。
同じお母さんとなる人の言葉。
モヤモヤだけだった心の中に、1つ答えを見つけました。
帝王切開で知った逆子の理由と出産後思ったこと
妊娠38週目。
手術前日から入院をして、帝王切開の準備を進めていきました。
先生は直前までエコーで赤ちゃんの様子を見てくれましたが、やはり逆子は治らず。
予定通り帝王切開を行い、無事に長女を出産しました。
帝王切開をして、分かったことが1つ。
それは、へその緒が赤ちゃんの首と足に絡まっていたことです。
帝王切開に立ち会ってくれた先生方も「これだけ巻き付いていたら、回転は難しかったね」と教えてくれました。
それを聞いて、「無理に外回転術や経膣分娩をしなくて良かった」と帝王切開を選んだ自分を褒めたくなりました。
38週で産まれた我が子は2500gに満たない小さなからだで、精一杯の大きな声で泣いてくれました。
本人はまだ外に出る準備なんてしてなかったでしょうから、かなり驚いたことでしょう。
本当はもう少し、本人が「外に出たい」と思うまで、待っていてあげたかった。
陣痛ってどんな痛みなのかな?という怖いもの見たさもあったりします。
だけどやっぱり思うことは、「無事に元気で産まれてきてくれて良かった」
本当に、ただそれだけです。